19年3月例会開催報告
お世話になっております。
「なメ研」2019年3月例会は無事、終了いたしました。
ゲストにお呼びした澤村慎太郎さんは、根っからの正義漢。地元の経済紙記者としてキャリアをスタートしましたが、原発問題や資本主義社会への反発から30代で退社してフリーランスに。滋賀県で「新しい県紙」をつくろうという動きに加わるものの、5カ月で廃刊となる波乱万丈の経験をしました。
名古屋に戻ってフリーとして再出発を決意、2010年にライターやカメラマンのネットワークを立ち上げます。実は、そこで私(関口)も澤村さんや多くの仲間たちと出会い、後にこの「なメ研」発足にもつながりました。
しかし(そのころ私はまったく知らなかったのですが)、ライター業と同時にラジオ向けのニュース原稿をつくる仕事もしており、2年ほどしてテレビ局へと移り、フリー契約のテレビディレクターとなりました。
「40代でイチからテレビの仕事を始めるなんて考えもしてなくて、壁も感じた」そうですが、持ち前の情熱や経済記者としての経験が社内でも尊重され始めます。そして、意外な形で存在感が発揮されたのが、昨年9月に東海テレビ開局60周年記念番組として放送されたドキュメンタリー「さよならテレビ」。テレビ局の内側を赤裸々にさらけ出す問題作として話題になったのですが、そこで澤村さんはジャーナリスティックな視点を持って社内を引き締める異端の“主役”級の扱いで登場していたのです。
この日はその番組の一部を紹介しながら、撮影の舞台裏も明かしてくれました。テレビ業界の大きな矛盾、その中で働く自分に対する葛藤…などを抱えて走り回る澤村さんの今の結論としては、「活字メディアのジャーナリズムが失われていく中で、テレビが頑張らなきゃいけない(のに、できていない)」。
媒体は移り変わっていますが、澤村さんの変わらぬ実直さと反骨精神に、こちらも勇気をもらえる気がした一時間半でした。
この模様は会員専用ページから動画でもご覧になれます。ただし、「さよならテレビ」の部分は“大人の事情”で大幅にカットさせてもらいましたm(_ _)m
久々の土曜日開催でしたが、多くの方にお越しいただいて盛り上がりました。澤村さん、皆さんにこの場を借りて御礼申し上げます。
次回は4月下旬を予定。いろいろと企てていまして、うまくいけばまたかなりレアな企画となりそうで、決まり次第告知いたします。どうぞよろしくお願いいたします。